布施鋼冶(スポーツライター/札幌出身)
※ 得意分野は格闘技。中でもアマチュアレスリング、ムエタイ(キックボクシング)、MMAへの造詣が深い。Numberでは’90年代半ばからSCORE CARDを連載中。「吉田沙保里 119連勝の方程式」(新潮社)でミズノスポーツライター賞優秀賞を受賞。著書に「東京12チャンネル運動部の情熱」(集英社)、「なぜ日本の女子レスリングは強くなったのか」(双葉社)などがあり、BOUTは旗揚げから取材を続けている
BOUT30の注目選手──それは原島″モルモット″佑治で決まりだ。
少し詳しくモルモットについて知りたい方はこの映像を見てほしい。
『J-NET CAFE』ゲスト:原島モルモット佑治&瑞慶覧長風(TESSAI GYM)
不定期ながら私がMCを務めるJ-NET CAFEでモルモットが出演した時の回だ。
(北海道時代のことも聞いているので時間のある方はぜひ)。
札幌市東区在住だったモルモットは高校受験に失敗。その時、たまたまテレビで見たK-1に触発されて上京。雑誌などで調べたうえで当時強豪がひしめいていた
山木ジム(現在はボクシングジムとして活動中)の門を叩いた。
中卒で明日の世界チャンピオンを夢見て東京や大阪のジムの門を叩く。
それが通用したのは辰吉丈一郎の時代までだと思ったが、
昭和の流れをモルモットは当たり前のように引き継いでいた。
地元の後輩を持ち上げるわけではないが、モルモットはいい奴だ。
上京して結構な年数が経ったと思うが、東京の垢には染まっていない。
指導するジムの子供たちに当たり前のように敬語を使っていることがその証拠だ。
ただし、いい奴と格闘家として才能があるか否かは別問題。
ぶっちゃけ、それほど運動神経が高い方ではないだろう。
しかし、努力に努力を重ね、先日J-NETWORKというプロモーションで
初のランキング入りを果たした。
モルモットの努力が認められたようで、私は本当にうれしかった。
5日の試合でも努力の結晶のような試合をモルモットは見せてくれるだろう。
こういう時に限って裏切るのもモルモットの真骨頂なのだが(笑)。