BOUT35レヴュー ※文 スポーツライター 布施鋼治(札幌出身)

【ノースエリア格闘技イベントBOUT35】

▼日時:
2019年1月20日(日)
17時開場 17時30分試合開始
▼会場:
コンカリーニョ(JR琴似駅直結)

北海道札幌市西区八軒1条西1丁目1−2
▼主催:
BOUT実行委員会

TEL:011-562-3291

URL:http://bout.jp/

1月20日、札幌のコンカリーニョで行われたノースエリア格闘技イベント『BOUT35』は283名(超満員札止め)という大観衆が見守る中、大雪を溶かすような激闘が続出した。全6試合のリポートをお届けする。次回BOUT36は4月21日に札幌で行われる。

RISEランキング戦バンタム級3分3ラウンドEX1R

有松朝(リアルディール/RISEバンタム級6位)

vs

拓也(蹴空ジム/RISEバンタム級9位)

勝者拓也判定2-0

昨年10月のBOUT34では当時RISEバンタム級11位の村山智耶をKOで撃破した拓也。その実績が認められ、今回はメインイベンターに指名された。しかも、対戦相手は同級6位の有松朝。去年開催されたRISEバンタム級王者決定トーナメントにも出場した、最後まで絶対に諦めないファイティングスピリットを売りにするベテランだ。拓也にとって、これほどモチベーションが上がるマッチメークはない。
1R、有松が左ボディフックを打ち込むと、拓也はジャブで応戦する。お互いボディフックを打ち込む場面も。拓也がバックハンドを打つと、有松は「そんな攻撃は効かないよ」と言わんばかりの微笑を浮かべた。
続く2Rになってもデットヒートが繰り広げられる。相手を前に出させないように拓也がボディフックを打ち込むと、有松も同じ攻撃をやり返す。インローでの攻撃が有効に映った有松がやや上回ったラウンドだったか。
3R開始早々、有松は有効打を受け、額をカット。すぐさまドクターチェックが入る。傷は浅かったので試合は続行されたが、ここで拓也は勝負とばかりにパンチの連打を浴びせる。有松も負けじと強いプレッシャーからワンツーやローを打ち返す。
そうした中、試合は拓也の連打VS有松の一発という様相を呈してきた。勝負の分かれ目は2分過ぎ、有松がやや失速したところだったかと思われる。対照的に最後の最後になっても拓也にはスタミナが残っていた。
ジャッジが付けづらい試合だと思われたが、案の定スコアは29-29、30-29、29-28と三者三様ながら、2-0で拓也の勝利を支持した。試合後、拓也は「延長戦も考えていました」と振り返る。
「勝ったのは(地元の)応援の力もあったと思います。有松選手の圧力に呑まれたら悪い試合になると予想していたけど、そうなりかけた試合だったかなと。予想通り、有松選手の圧力は強かった。ボディフックも効いたけど、倒れはしないと思いました。もっと横に動くステップができるようにならないと、ベルトには届かないですね」
幸先いいスタートを切った拓也。次なる一戦もランキングが上の相手との一戦を望んでいる

RISE公式戦フェザー級3分3ラウンド

熊谷麻理奈(WSR札幌/J-GIRLフェザー級3位)

vs

イ・スア(大韓民国/KBA韓国王者)

勝者イ・スア2R2′23 KO

昨年は韓国のROAD FCに参戦。さらにラウェイにも初挑戦するなど実り多きキャリアを積んだ熊谷麻理奈が新春第1戦に臨んだ。グローブを交わしたのは韓国から飛来したイ・スア。韓国体育大学卒業というキャリアが光る実力派のママさんキックボクサーだ。
試合は1Rから白熱したシーソーゲーム。ともにムエタイスタイルを得意とするためか、ともに組んでからのヒザの連打でレフェリーから注意を受ける場面もあったが、それで試合の流れが変わることはなかった。
勝負が動いたのは2R。熊谷はイ・スアをコーナーに追い詰め、振り向いたところでワンツーを決めるなど攻勢に出たが、疲労の色を隠せない。その刹那、イ・スアは会心の右ハイを決め、熱戦に終止符を打った。キャンバスに深々と沈んだ熊谷は担架で運ばれたが、控室で意識を回復した。

RISE公式戦スーパーフライ級3分3ラウンド

加藤洋介(チームドラゴン※TRIBELATEスーパーフライ級チャンピオン)

vs

安斎宙(Kickboxing Academy Sapporo)

勝者安斎判定3-0

注目の現役高校生ファイター安斎宙がBOUTに初登場。TRIBELATEスーパーフライ級王者の加藤洋介と対戦した。地元の大声援を背に安斎は1Rから加藤をコーナーに詰め左ストレートを打ち込むなど攻勢に出る。
2Rになっても安斎は手数で圧倒するが、加藤は終盤になってから連打を畳み込み印象点をたぐり寄せる。続く3R、安斎は得意の左ミドルで試合の主導権を握るが、決定打を放つまでには至らない。加藤は終盤になってから再び攻撃をまとめるが、ジャッジの指示を集めるまでには至らなかった。3-0。安斎がうれしいプロ初勝利をモノにした。

RISE公式戦64KG契約3分3ラウンド

北濱精悦(TARGET SHIBUYA/極真空手世界大会優勝※小樽出身)

vs

KENGO(一光ジム)

勝者北濱1R2′33KO

小樽市出身の北濱精悦が昨年10月のBOUT34に続き地元に凱旋。大阪からやってきたKENGOと対戦した。試合開始早々、好戦的な雰囲気を漂わせながら北濱と対峙したKENGOだったが、北濱は左ミドルから右ボディストレートなどの連打でプレッシャーをかけていく。最後は相手をロープに押し込んでタイミングよく左のテンカオ(カウンターのヒザ蹴り)。1R2分33秒、鮮やかなKO勝ちを飾った。

RISE公式戦スーパーフライ級(-53kg)3分3ラウンド

平賀正孝(TEAM URESPA)

vs

匠朗(KSS健生館/2018全日本新空手K-2グランプリ軽量級第三位)

勝者匠朗1R2′12KO

札幌のMMA集団『TEAM URESPA』に所属し、一昨年5月のパンクラス札幌大会でプロのMMAファイターに昇格した平賀正孝。BOUT30ではムエタイルールにも挑戦したが、今度はRISE公式戦に初めて挑んだ。青コーナーから登場してきたのは匠朗。KSS健生館に所属し、 2018全日本新空手K-2グランプリ軽量級第三位の実績を持つ京都の雄だ。試合開始早々、匠朗はスピーディなワンツーからの右ロー。平賀は接近戦で凌ごうとしたが、距離をとられワンツーからの右ハイで攻め込まれる。チャンスと見た匠朗はボディへの蹴りを決め、平賀をキャンバスに沈めた。新空手の逆襲が始まった!

BOUTムエタイルールスーパーライト級3分3ラウンド

白木幹(WSR札幌)

vs

磯崎大地(RIKIX)

勝者白木判定3-0

WSR札幌期待の白木幹が第1試合に登場し、BOUTムエタイルールでRIKIXの磯崎大地を迎え撃った。1R、磯崎は足を使いながらワンツーからローの連打で試合のペースを掴もうとする。それに対してムエタイスタイルの白木は落ち着いて対処する。試合が動き始めたのは2R。再び連打で来た磯崎に対して、白木は蹴り足を掴んで倒す。さらに左ハイやヒザ蹴りでペースを上げていく。中盤以降も白木は相手をコーナーに詰めてヒザ蹴り。さらに右のミドルや前蹴りで強いプレスをかけると、磯崎は防戦一方に。
3Rになっても、白木の勢いは止まらない。ボディフックの連打からテンカオ。磯崎が距離をとると、ロングレンジからテンカオを決め勝負を決定づけた。終わってみれば、3-0。雰囲気がどことなく新人時代の梅野源治に似ている白木の完勝に終わった。